どのようなエネルギー監視システムを選ぶべきか

目次

エネルギー監視システムを導入する目的は様々あります。「オーダーメイドしたい」、「既存設備を流用したい」、「他社システムと連携したい」などエネルギー監視システムを導入目的もいろいろあります。ここでは、どのようなエネルギー監視システムを選ぶべきかについて解説しています。エネルギー監視システムの導入検討の際の参考にしてみてください。

エネルギー監視システムとは

エネルギー監視システムは、施設・設備における電力などの使用状況を監視することエネルギーを見える化し、合理的な省エネを推進するシステムです。また実際に導入すると省エネ以外にも様々な効果を実感できます。

省エネだけじゃないエネルギー監視システム導入効果

従業員の意識が向上する

エネルギーの使用状況を数値やアラートとなって表すことができ、対策効果を見ることができます。これにより、従業員のモチベーションが上がり、省エネに積極的に参加する事例も多くあります。

設備更新・修繕のきっかけ

製造現場において高度なエネルギー監視システムを導入すると、設備の不具合がエネルギー使用量によって明確化されるケースがあります。これによりデータを基づき、故障や障害を防ぐ、メンテナンスを行うことができます。またリプレースの提言もできる可能性があります。

省エネ法寒冷業務の効率化

特定業者に指定されている企業や工場などは、毎年エネルギーの使用状況まとめていき報告書の提出が義務化されています。データを一元化することで、報告書の作成に効率よく作成することができます。

エネルギー監視システムの種類

エネルギー監視システムは、管理する建物や業種により種類はあります。

BEMS

オフィスビルや工場、倉庫など建築物全般のエネルギーマネジメントを行います。

FEMS

製造現場の照明や空調設備、生産設備など様々な機器の監視を行います。

REMS

一般的に使用されていませんが、商業施設のエネルギー監視を行います。

HEMS

一般消費者向けのサービスです。主に省エネ・創エネを小さいパネルなどの管理を行っています。

CEMS

BEMSやFEMS、HEMSなどと連携した町ぐるみのエネルギーマネジメントを行います。主に産官連携のプロジェクトとして推進されています。

企業の省エネの具体的な対策

企業は、エネルギー監視システムを導入し、どんな省エネ対策をしているのでしょうか。ここでは具体的な対策について紹介しています。

ピークカット

電力使用量を常に監視し、最大需要電力の把握を行っています。これにより、最大需要電力を抑え契約電力の引き下げなどを含めた電力コストの削減をしています。

空調の間欠運転

温度センサーを使い、各場所の室温・湿度のデータを監視し、データを元に無駄な空調を使うことなく、快適な室内環境を保ちつつ省エネを実現しています。

蓄電池・太陽光導入

初期導入コストが高い太陽光発電や蓄電池などの導入の検討する材料として使っています。エネルギーを見える化できることで、費用対効果が明確になり、導入の判断がしやすくなります。

照明のLED化

従来の蛍光灯と比べて消費電力の低いLEDですが、すべてを取り換えるためにはそれなりの費用がかかります。エネルギー監視システムによって投資効果の目論見が経ち明確ないし決定が行えます。

人感センサーの設置

空調や照明が付きっぱなしにならないように、人感センサーで部屋の利用状況により空調や照明の制御を行い無駄な電力の削減を行っています。

どんなエネルギー監視システムを選ぶべきか

ここまで、エネルギー監視システムの導入効果から、種類について紹介してきました。では実際に導入する際、どんなエネルギー監視システムを選べば効果的に省エネを実現できるのでしょうか。

導入目的の明確化

エネルギー監視システムを導入する際、導入目的を明確化することが重要です。導入目的としては次にあげる4つを上げることができます。

    • システムをオーターメイドしたい
      既存設備の流用がしたい
      他社システムとの連携がしたい
      複数メーカーの機器を一元化したい
  • これらについてエネルギー監視システムを選ぶ際、十分に検討しておく必要があります。

    業務や業種にあわせたシステム選ぶ

    エネルギー監視システムを選ぶ際、自社の業務や業種に適したシステムを選ぶことが重要です。また監視する範囲や規模についても十分に検討しておくことが重要です。さらに自社の業務や業種での採用実績が豊富なシステムを選ぶことも重要です。

    導入する予算を明確にする

    自社が求める機能を搭載しているエネルギー監視システムであっても予算内での導入が難しいシステムを選んでしまっては意味がありません。そうならない為にも、求める機能に優先順位を付け機能を絞り込んで選ぶことも重要です。さらに段階的な導入を考慮し、拡張性の高いシステムを選ぶことも重要になります。そのほか既存システムと連携できるか、既存設備が使えるかなどについても検討する必要があります。

    操作性や使いやすさ

    高機能であったとしても操作が複雑で使い難いシステムを選んでしまうと、求めるデータが取得できないケースや、操作が難しく時間と手間がかかり業務効率が低下してしまう可能性があります。そうならない為に操作性の高いシステムを選ぶことが重要です。

    これらのことを十分に考慮して、自社の求める機能を予算内で導入することが重要です。これ以外にも導入後のメンテナンス内容や費用についても検討して総合的に選ぶことが重要です。

    3つの導入理由からひも解く
    エネルギー監視システム
    おすすめ3選

    「エネ監ポータル」では、「自社の範囲に合わせたシステム導入をしたい」、「既存設備の流用がしたい」、 「他社システムとの連携がしたい」、という導入目的に当てはまるシステムを提供している会社を提供会社の分類から1社ずつご紹介します。

    ITを軸にしたエネルギー監視システム
    クレアビジョンEverGreenVision
    クレアビジョン

    引⽤元︓クレアビジョン公式サイト(https://clairvision.co.jp/service/ever-green-vision/)

                               

    エネルギー監視システム用のソフト開発から、パッケージ化されたシステムの提供までを実施。ITを軸にした価値提供をしています。

    EMSの特徴
    • 監視できるエネルギーの範囲や機能にほとんど制限がない
    • 既存計器や安価な機器も組み込める
    • 電気や水・ガスなどのエネルギーを計測できる
    • IoTに関連した機能により故障予知や原単位管理も可能
    導入後サポート
    充実した監視システム
    マクニカKisenseⓇ
    マクニカ

    引⽤元︓マクニカ公式サイト(https://www.macnica.co.jp/business/energy/products/136384/)

    マクニカは世界中の先端テクノロジーを組み合わせた提案・販売を得意とし、技術商社としての立場を確立してきた企業です。

    EMSの特徴
    • 世界的に多数の導入実績があるEMS
    • センサーを中心に扱っている企業のため、知識力が高い
    • データレビューのサービスがあり、導入が無駄にならない
    • Windowsの操作に似た操作感で直管的に使える
    ガスと電気の総合自動制御システム
    東京ガスエネルギーサービス
    東京ガス

    引⽤元︓東京ガス(https://eee.tokyo-gas.co.jp/service/energymanagement/detail.html)

    ガスと電気を対象にした自動制御によるエネルギーマネジメントシステムを提供。気象情報データと連動させた計画運転も可能です。

    EMSの特徴
    • 遠隔での監視・運転制御により省コストを実現
    • 室温に応じた省エネ運転を室外機の遠隔制御により自動で行う
    • 遠隔監視により故障予知や省エネ運転なども可能

    【選定条件】
    「エネルギーマネジメントシステム」としてピックアップした事業者について:2023/6/30時点、「エネルギー管理システム」「エネルギーマネジメントシステム」「エネルギー監視システム」でgoogle検索を実施し、100位以内に表示された事業者52社から選出。
    「自社の範囲に合わせたシステム導入をしたい」「既存設備の流用がしたい」「他社システムとの連携がしたい」「複数メーカーの機器を一元管理したい」という要望に応えられる事業者の内、各業種の分類から実績数が明確かつ多い企業をおすすめとして掲載しています。