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再生可能エネルギーとは?

目次

再生可能エネルギーとは

再生可能エネルギーとはカンタンに言うと「なくならないエネルギー」のこと。現在主流のエネルギー資源といえば石油や石炭ですが、これらは限りのある資源です。一方の再生可能エネルギーは利用しても短期間で再生でき、使い尽くしてしまわずに済みます。また、地球温暖化の原因として考えられているCO2を排出しないのも再生可能エネルギーの特徴です。

代表的な再生可能エネルギーには、太陽光、風力や水力など。自然の力をうまく利用して生み出すため、再生可能エネルギーは心配がいらないのです。

再生可能エネルギーの種類

再生可能エネルギーには種類があります。代表的なのが、太陽光、風力、水力、地熱、太陽熱や雪氷熱です。それぞれの特徴を詳しく見ていきます。

太陽光

一番身近な再生可能エネルギーといえば「太陽光」です。太陽の光をエネルギーを電気に変換して利用します。住宅や産業用まで、幅広く使われている再生可能エネルギーです。

太陽光発電のメリット

水力や風力とは異なり、太陽光をエネルギー源としているため、設置場所・地域の制限が少ない発電方法です。広い土地だけでなく、屋根・壁なども太陽光が当たる場所であれば設置可能。送電設備がない山岳部・農地でも活用可能な再生可能エネルギーです。

風力

風によって風車が回して発電機を動かしエネルギーを生み出すの風力発電も、よく知られた再生可能エネルギーの一つです。風力から電力へのエネルギー変換効率は30%~40%程度。これは水力発電の次に高い水準です。風力発電設備は陸地に設置するタイプと海上に設置するタイプの2種類があります。

風力発電のメリット

風が吹いているのであれば時間・天候を選びません。日本国内では「風の強い地域に設置されている」というイメージが強い風力発電。現在では陸上だけでなく、洋上の風力発電も検討されています。大規模な発電が可能であれば、火力と同レベルの発電コストが期待されるため、洋上での風力発電は大きな可能性を秘めていると言えます。

水力

高所から落下する水で水車を回して電気を作るのが水力発電。物体(水)位置エネルギーを利用して発電しています。水力のエネルギー変換効率は約80%と高水準。ダム式、水路式、ダム水路式と3種類あります。

水力発電のメリット

安定供給・長期稼働が期待される水力発電。日本は水資源に恵まれているため、古くから水力発電を活用していました。そのため国内で技術・ノウハウを有しています。国内の再生可能エネルギーとして活用しやすいでしょう。発電所は一度作ると、数十年スパンでの稼働を実現します。発電時にCO2も出ない、環境にやさしい発電方法です。

地熱

地下1,000~3,000mにある「地熱貯留層」から汲み上げた蒸気や熱水でタービンを回して発電するのが地熱発電です。地熱による発電にはフラッシュ方式とバイナリ方式の2種類があります。フラッシュ方式は鋼管杭で熱水を組み上げる方式、バイナリ式は掘削済みの温泉熱や温泉井戸の蒸気を利用する方式です。

地熱発電のメリット

地熱を発電に使う時に出る、高温の蒸気や熱水。これらは地域の暖房や農業・漁業への再利用が可能です。また化石燃料とは違い、枯渇する可能性がほとんどありません。長期間、安定供給を可能にします。

太陽熱・雪氷熱

太陽熱は太陽光と異なる仕組みで、直接の発電はできません。太陽集熱器や屋根集熱面や太陽熱温水器で集めた太陽光の熱エネルギーで、暖房やお湯を沸かす仕組みになります。

雪氷熱は保管した雪や氷の冷熱で食物の保存を行います。氷室や冷蔵庫や冷房に使われる方法です。これも再生可能エネルギーに分類されます

太陽熱・雪氷熱発電のメリット

太陽熱は機械がシンプルなため、導入の際に専門知識をほとんど必要としません。小規模施設でも導入しやすい再生可能エネルギーです。

雪氷熱のメリットは、寒冷地で処分にコストをかけていた雪を有効活用できること。積極的な利用は、企業や商品のイメージアップにつながるでしょう。

エネルギー管理システムの
活用事例を見る

再生可能エネルギーを活用するメリットは?

再生可能エネルギーを活用するメリットのひとつが地球温暖化対策になる点です。特に温暖化の原因とされている温室効果ガスのひとつ「CO2」が排出されないのは大きなメリット。

また、石油や石炭といった資源を持たない国でも、再生可能エネルギーは確保できます。インフラに必要なエネルギーを他国からの輸入に依存しなくて済むのもメリットです。例えば、エネルギー資源に乏しい日本のエネルギー自給率は2016年時点で8.4%。エネルギー資源の8割以上を海外からの輸入に頼っている状況です。輸入元の国の情勢によっては、日本が必要とするだけのエネルギー資源が入手できなくなるリスクがあります。資源の輸出入に対するリスクヘッジとしても、再生可能エネルギーは有効です。

再生可能エネルギーの活用が進歩すれば、エネルギーに関する多くの問題を解決できます。

再エネ管理システム(EMS)とは?

EMSは、「Energy Management System」の頭文字を取った言葉。再生可能エネルギーを管理するためのシステムです。電力をはじめとするエネルギーの量を視覚化し、リアルタイムでチェックできるようになります。エネルギーをどの程度使っているのかの把握すれば、無駄な電力使用を防いだり改善したりするのに有効です。

再エネ管理システムでは建物・部屋・家電製品・機器ごとに計測することも可能。時間帯による電気使用量の動きも合わせてチェックすれば、より効率的な節電が実現できます。

EMSは管理対象範囲によっていくつかの種類があります。「HEMS」は一般家庭、「MEMS」はマンションのような大規模住宅で建物全体の節電を行うのが特徴です。「FEMS」は工場向けの再エネ管理システムで、工場内の配電関連や空調や製造ラインまで管理します。

SDGsとEMS

SDGsは「持続可能な開発目標」のこと。「持続可能な開発目標」の英語である「Sustainable Development Goals」を略した言葉です。一方、「EMS」には2つの異なる意味があります。ひとつは当サイトでも紹介しているエネルギーマネジメントシステムの略語。もう一つは環境マネジメントシステム・ISO14001のことです。「SDGsを考慮したいけど何から手をつければいいかわからない…」という方は、環境マネジメントシステム・ISO14001と紐付ければ理解しやすくなります。また、エネルギーマネジメントシステム(EMS)の導入を始めとするSDGsへの積極的な取り組みには、社会的信頼を高める効果も期待できます。

SDGsとEMSの意味や関係

DXとEMS

DXは「デジタルトランスフォーメーション」の略語です。ひらたく言うと「進化したデジタル技術によって生活をよりよくする」といった意味になります。ビジネス分野では「デジタル技術により製品やサービス、ビジネスモデル、業務全体を見直して変革する」意味で用いられるケースも増えているようです。EMSはエネルギー使用量を見える化し、計測データに基づいた監視と制御を行うシステム。DXの取り組みの一つにEMSの導入があると言えます

DXの意味や課題と
EMSのメリットを見る

脱炭素社会・カーボンニュートラルとEMS

カーボンニュートラルは、脱炭素社会を実現するための具体的な取り組みです。脱炭素社会とは、CO2をはじめとした温室効果ガスの排出量を実質0にした社会のこと。カーボンニュートラルにおける代表的な取り組みには、植物の光合成で温室効果ガスを吸収する施策が挙げられます。

脱炭素社会・カーボンニュートラルの意味と
EMSが有効な理由を見る

RE100とエネルギーマネージメント

企業が使用する電力を2050年までに100%再生可能エネルギーにする取り組みがRE100です。RE100の概要や参加条件についてまとめました。あわせて、エネルギーマネージメントが必要な理由やEMSとの違いについても紹介します。

RE100やエネルギーマネージメントとは?
それぞれについて詳しく見る

GXリーグとは?

グリーントランスフォーメーションを意味するGX。GXへ本気で取り組む企業群と、官、学、金が協働してGXを実現する場として設立されたのがGXリーグです。2050年までのカーボンニュートラル、2030年までの温室効果ガス排出削減目標の達成に向けた取り組みを通じ、排出差右舷と産業競争力向上実現のために、経済社会システム全体を変革していこうという取り組みです。

GXリーグについて詳しく見る

パリ協定とは?

パリ協定は地球温暖化解決のため各国共通の協定です。2015年にパリにおけるCOP21で合意され2016年に採択されました。1997年採択の京都議定書の後継となる枠組みで、先進国以外に途上国も加わった協定です。

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製造業とSDGsの関連性

多くの企業がSDGsを推進する動きを見せているなか、エネルギー問題や環境問題に関わっている製造業においてもSDGsへの取り組みが求められています。製造業がSDGsを推進するメリットや取り組み方などをまとめました。

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再生可能エネルギーを調達する方法

再生可能エネルギーの主な調達方法には、「自家発電・自家消費」「PPAモデルの利用」「小売電気事業者からの購入」「環境価値の購入」があります。自社に合った方法を選択するには、再生可能エネルギーを調達する目的を明確にしたうえで検討することが重要です。

再生可能エネルギーを調達する方法について詳しく見る

グリーン電力とグリーン熱について

グリーン電力とグリーン熱は、どちらも再生可能エネルギーからつくられた環境負荷の小さいエネルギーです。グリーン電力とグリーン熱の持つ環境価値が証書という形で取引されており、証書を保有することでさまざまなメリットを得ることができます。

グリーン電力とグリーン熱について詳しく見る

BCPとEMSの必要性とは?

BCP は災害や感染症などの危機的状況下で、企業や団体が被害を抑えて事業を継続するための計画です。目的は万が一のときの備えと早期復旧で、策定しておけば被害を最小限に抑えられます。EMSはエネルギーマネジメントシステムのことで、エネルギーを管理するシステムのことです。

BCPとEMSの必要性とは?
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サーキュラーエコノミーとは?

資材の価値を保ちつつ廃棄物を出さないことを目指した経済モデルであるサーキュラーエコノミー。サーキュラーエコノミーは経済成長を促すと同時に環境負荷の軽減も測れるとして世界から注目されています。ここではサーキュラーエコノミーとは何か、構築する要素や注目される理由も含めて解説します。

サーキュラーエコノミーに
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分散型エネルギーとは?

分散型エネルギーは、比較的小規模の地域内で分散して配備されているエネルギーの総称です。たとえば太陽光発電や蓄電池、エネファームなどが分散型エネルギーに該当します。分散型エネルギーの特徴やシステムを導入するメリット、実際の活用事例などをまとめました。

分散型エネルギーに
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レベニューキャップ制度とは?

一般送配電事業者が電気を運ぶための託送料金の新たな制度のことです。コストの効率化や費用削減、設備投資の費用確保などの効果が期待できるでしょう。今後も電力業界のコストアップが避けられない背景もあり、レベニューキャップ制度が作られました。

レベニューキャップ制度に
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3つの導入理由からひも解く
エネルギー監視システム
おすすめ3選

「エネ監ポータル」では、「自社の範囲に合わせたシステム導入をしたい」、「既存設備の流用がしたい」、 「他社システムとの連携がしたい」、という導入目的に当てはまるシステムを提供している会社を提供会社の分類から1社ずつご紹介します。

ITを軸にしたエネルギー監視システム
クレアビジョンEverGreenVision
クレアビジョン

引⽤元︓クレアビジョン公式サイト(https://clairvision.co.jp/service/ever-green-vision/)

エネルギー監視システム用のソフト開発から、パッケージ化されたシステムの提供までを実施。ITを軸にした価値提供をしています。

EMSの特徴
  • 監視できるエネルギーの範囲や機能にほとんど制限がない
  • 既存計器や安価な機器も組み込める
  • 電気や水・ガスなどのエネルギーを計測できる
  • IoTに関連した機能により故障予知や原単位管理も可能
導入後サポート
充実した監視システム
マクニカKisenseⓇ
マクニカ

引⽤元︓マクニカ公式サイト(https://www.macnica.co.jp/business/energy/products/136384/)

マクニカは世界中の先端テクノロジーを組み合わせた提案・販売を得意とし、技術商社としての立場を確立してきた企業です。

EMSの特徴
  • 世界的に多数の導入実績があるEMS
  • センサーを中心に扱っている企業のため、知識力が高い
  • データレビューのサービスがあり、導入が無駄にならない
  • Windowsの操作に似た操作感で直管的に使える
ガスと電気の総合自動制御システム
東京ガスエネルギーサービス
東京ガス

引⽤元︓東京ガス(https://eee.tokyo-gas.co.jp/service/energymanagement/detail.html)

ガスと電気を対象にした自動制御によるエネルギーマネジメントシステムを提供。気象情報データと連動させた計画運転も可能です。

EMSの特徴
  • 遠隔での監視・運転制御により省コストを実現
  • 室温に応じた省エネ運転を室外機の遠隔制御により自動で行う
  • 遠隔監視により故障予知や省エネ運転なども可能

【選定条件】
「エネルギーマネジメントシステム」としてピックアップした事業者について:2023/6/30時点、「エネルギー管理システム」「エネルギーマネジメントシステム」「エネルギー監視システム」でgoogle検索を実施し、100位以内に表示された事業者52社から選出。
「自社の範囲に合わせたシステム導入をしたい」「既存設備の流用がしたい」「他社システムとの連携がしたい」「複数メーカーの機器を一元管理したい」という要望に応えられる事業者の内、各業種の分類から実績数が明確かつ多い企業をおすすめとして掲載しています。