宿泊施設

目次

宿泊施設における省エネ対策のポイントと、具体的な省エネ施策や事例を紹介します。

宿泊施設における省エネ対策のポイント

24時間365日シャワーや冷暖房を使用する、数多くの照明器具を使用するなど、宿泊施設におけるエネルギーコストは小さいものではありません。コスト削減をしたいけれど日々の業務で時間が取れない、省エネ機器を効率良く運転したいが、どのように運転スケジュールを設定すればよいかわからないなど、お悩みの宿泊施設は多いものです。

一般財団法人省エネルギーセンターの調査によると、延床面積70,000m2規模の宿泊施設のエネルギー消費構造を分析し推計した結果、給湯の割合が大きいことと、照明が大きいことが分かりました。

また、宿泊部門・宴会部門・飲食部門など、部門別に使用するエネルギーが異なり、それらが一括で管理できていないという問題もあります。

問題解決のために、まずは管理標準を設定することが先決です。管理標準とは、省エネのPDCA(Plan Do Check Action)サイクルを実行するためのマニュアルで、省エネのポイントを明確(数値化等)に基準化し(P)、改善実施し(D)、計測記録結果により実効性を確認(C)します。また、その状態を維持するために、定期的な保守点検を実施します。さらにより省エネ効果を得るために、定期的に管理標準の見直し(A)をするといったものです。

たとえば、客室の外調機の温度設定を、冬期は暖房モードで20℃・中間期は送風のみ・夏期は冷房モードで26℃にすることをマニュアル化するといったようなものです。省エネ法では、エネルギー使用の合理化のための管理標準の設定が義務付けられています。

エネルギー監視システムを導入すれば、「いつ、どこで、どれくらいのエネルギーが消費されているか」といったエネルギーの見える化を実現し、省エネ対策を図りやすくなります。

※参照元:2021年6月調査時点、一般財団法人省エネルギーセンターhttps://www.eccj.or.jp/hotel/hotel.pdf

脱炭素社会・
カーボンニュートラル
にEMSはなぜ必要?

エネルギー監視システム選定の重要ポイント

BEMSイメージ

エネルギー監視を行う施設の種類や現状によって、選定すべきシステムの種類は変わってくることかと思います。
目的は変わらないため、どのシステムを導入しても結果が大きく変わるものではないのですが、システムによって導入費用を低く抑えたり、効率よく運用ができるかもしれません。
それを見分ける方法として、当「エネ監ポータル」では各企業がエネルギー監視システムを提供するに至った経緯を分析。そこには企業選定における重要な考え方がありました。

エネルギー監視システムの
特徴・おすすめポイントを比較してみる

宿泊施設の省エネ事例

15か国に約100のホテルを展開するホテルの事例

15か国に約100のホテルを展開し、10,700 室以上の客室を有するホテルの事例です。運用コストの削減、非効率的な機器の発見と交換、その他の無駄なエネルギーを排除したいという課題がありました。また、担当者は完全かつ包括的なエネルギー効率システムを導入したいと考えていたそうです。

現状の設備、工程、建物の効率を判断するためにエネルギー監査を実施。調査結果に基づいて、17のホテルにEMSを導入し、各ホテルのすべての各設備(電気・ガス・水道)及び太陽光発電資産に関するデータを収集し、リアルタイムでモニタリングしました。

これらのデータから、サービス (ランドリー、キッチンなど) および設備のカスタマイズ可能なアラームの設定し、部屋あたりの消費量、サービスごとの消費量などのKPIを決定。部屋ごとのエネルギー消費量をリアルタイムな可視化を実現しました。

その結果、年間5%を超えるエネルギー消費を削減。これにより低価格の電力契約を結ぶことができました。

※参照元:マクニカ公式サイトhttps://www.macnica.co.jp/business/energy/products/136384/

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エネルギーマネジメントシステム導入成功60事例

3つの導入理由からひも解く
エネルギー監視システム
おすすめ3選

「エネ監ポータル」では、「自社の範囲に合わせたシステム導入をしたい」、「既存設備の流用がしたい」、 「他社システムとの連携がしたい」、という導入目的に当てはまるシステムを提供している会社を提供会社の分類から1社ずつご紹介します。

ITを軸にしたエネルギー監視システム
クレアビジョンEverGreenVision
クレアビジョン

引⽤元︓クレアビジョン公式サイト(https://clairvision.co.jp/service/ever-green-vision/)

                           

エネルギー監視システム用のソフト開発から、パッケージ化されたシステムの提供までを実施。ITを軸にした価値提供をしています。

EMSの特徴
  • 監視できるエネルギーの範囲や機能にほとんど制限がない
  • 既存計器や安価な機器も組み込める
  • 電気や水・ガスなどのエネルギーを計測できる
  • IoTに関連した機能により故障予知や原単位管理も可能
導入後サポート
充実した監視システム
マクニカKisenseⓇ
マクニカ

引⽤元︓マクニカ公式サイト(https://www.macnica.co.jp/business/energy/products/136384/)

マクニカは世界中の先端テクノロジーを組み合わせた提案・販売を得意とし、技術商社としての立場を確立してきた企業です。

EMSの特徴
  • 世界的に多数の導入実績があるEMS
  • センサーを中心に扱っている企業のため、知識力が高い
  • データレビューのサービスがあり、導入が無駄にならない
  • Windowsの操作に似た操作感で直管的に使える
ガスと電気の総合自動制御システム
東京ガスエネルギーサービス
東京ガス

引⽤元︓東京ガス(https://eee.tokyo-gas.co.jp/service/energymanagement/detail.html)

ガスと電気を対象にした自動制御によるエネルギーマネジメントシステムを提供。気象情報データと連動させた計画運転も可能です。

EMSの特徴
  • 遠隔での監視・運転制御により省コストを実現
  • 室温に応じた省エネ運転を室外機の遠隔制御により自動で行う
  • 遠隔監視により故障予知や省エネ運転なども可能

【選定条件】
「エネルギーマネジメントシステム」としてピックアップした事業者について:2023/6/30時点、「エネルギー管理システム」「エネルギーマネジメントシステム」「エネルギー監視システム」でgoogle検索を実施し、100位以内に表示された事業者52社から選出。
「自社の範囲に合わせたシステム導入をしたい」「既存設備の流用がしたい」「他社システムとの連携がしたい」「複数メーカーの機器を一元管理したい」という要望に応えられる事業者の内、各業種の分類から実績数が明確かつ多い企業をおすすめとして掲載しています。