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企業省エネの具体的施策集

目次

省エネへの取り組みをより効果的に進めるうえで、エネルギーマネジメントをサポートする機器やシステムがおおいに貢献します。

ただし、機器やシステムを導入するだけでは、省エネ効果は期待できません。「エネルギーの見える化」によって把握した多様なデータを分析し、具体的な行動に反映していくことが重要です。

ここでは、機器やシステムを導入した事業者が、どのような取り組みを実践して省エネを実現していったのかを、事例を交えながらお伝えします。

「エネルギーの見える化」で現状を把握する

エネルギーマネジメントの第一歩は、電力など現状のエネルギー使用状況を正確に把握するところから始めるのが通例です。事業によって使用するエネルギーが、「いつ、どこで、どれくらい使われているか」と細かなデータを採取することで、改善法や対策を検討しやすくなります。

たとえば、電気料金の削減を目的としている企業であれば、全体の電力使用量だけでなくピーク時の使用量(デマンド)にも着目する必要があるでしょう。なぜなら、ピーク時の使用量が契約電力の基本料金に影響を与えるからです。

そこで、エネルギーマネジメントシステムを活用し、どの時間帯にピークを迎えるかを調査。あわせて、その時間帯に多くのエネルギーを使う機器や設備を確認し、デマンド値を上げる原因を突き止めます。

原因がわかれば、ピーク時間帯にその設備の使用を控えるといった取り組みを実行できますから、デマンド値の低減も可能に。これによって、契約電力を引き下げられ電力の基本料金を抑えられるのです。

「エネルギーを見える化」する企業を「見える化」しました

エネルギーマネジメントシステム会社比較イメージ

企業省エネにつながる「エネルギーの見える化」のためには、高度なエネルギーマネジメントシステムの導入が必要となります。
システムの導入パートナーには多くの選択肢がありますが、それぞれの事業者がEMSを提供している“ルーツ”をたどり、最適な導入企業を選ぶ参考となるように情報を整理(見える化)しました。

詳しくはこちらのページをご覧ください。

エネルギー監視システムの
特徴・おすすめポイントを比較してみる

エネルギーマネジメントの具体的な取り組み

上記で紹介した例のように、各事業者では「エネルギーの見える化」をしたうえで、さまざまな取り組みを行って省エネを実現しています。

ここでは、機器やシステム別ごとの導入事例から、具体的な取り組みについて紹介しましょう。

ピークカット制御

ピークカットとは、電力使用量がもっとも多い時間帯に、さまざまな取り組みを実行することで最大需要電力を抑えることをいいます。上述の通り、エネルギーの見える化で時間帯ごとの使用量を把握し、もっとも多い時間帯には大きな電力を使う設備の使用を控えるといった施策でピークカットの制御につなげられます。

これを実現するうえで、電力使用量の多い設備をどのようにコントロールするかがポイントになります。その具体例を、事例を通して見ていきましょう。

中央監視装置を活かした省エネ

ビルや施設全体の設備稼働状況を監視するのが、中央監視装置(BA)の役割です。ここに、エネルギーマネジメントの機能を加えることで、見える化の実現はもちろん、設備の自動制御など効果的な省エネ施策を実行しやすくなります。

中央監視装置を活かすには、どこまで把握する必要があるかを決めるとともに、その施設で働くすべての人に情報を共有できるしくみづくりもポイントになります。

デマンド監視装置

電力の使用状況を常に監視する機器が、デマンド監視装置です。電力の使用状況をリアルタイムで確認できるだけでなく、あらかじめ設定したデマンド値を超えそうになるとアラートで知らせるといったしくみをつくることも可能です。

その場合のポイントは、アラートが発報された後の対処法。発報されたら、どのように行動するかをあらかじめ決めておくことが重要です。

トップランナー変圧器

従来の変圧器よりも高効率で、負荷損失を抑えられる「トップランナー変圧器」。稼働開始から30年前後が経過した変圧器をトップランナー変圧器に更新することで、負荷率(平均利用率)は約40%の損失低減を実現します。

また、高効率のため既存の変圧器の台数を削減したり間欠運転して活用したりといった使い方もできるため、大きな省エネ効果が期待されるでしょう。

※参照元:[pdf]一般社団法人日本電機工業会「トップランナー変圧器2014のFAQ」https://www.jema-net.or.jp/Japanese/pis/top_runner/pdf/faq_transformer.pdf

クラウド型空調管理システム

クラウド型空調管理システムを導入することで、空調管理における電気代の削減、複数拠点を一元管理することで管理コストの削減、エネルギーの使用量の可視化などが可能になります。

そうした機能によって省エネを目指す方におすすめの、パナソニックやダイキンといった企業が提供するシステムについて紹介します。

空調制御システム

店舗運営等を行っている企業は特に、空調にかかる費用は大きくなります。日本の平均気温上昇や、電気代の値上がりもあり、空調の省エネ対策の重要性が高まっています。
対策の一つが空調制御システムの導入です。空調制御システムとは、AIを活用して省エネ行動を促進するための装置です。 過去の電力使用量、気候変動、現状の運用方法などの情報を学ぶことで空調の電力消費を適切化し、無理のない省エネ化を実現します。

契約電力別のおすすめの空調制御システムとして、 自分で空調を設定できる空調制御システムの中から、初期費用0円でシステムを導入でき、リスクを少なくスタートできるエナッジ、 契約電力が80kW以上500kW未満に対応している空調制御システムの中から、初期費用無料で、実質ご負担なくと、リスクを少なくスタートできるEM CLOUD、 契約電力が500kW以上2000kW未満に対応している空調制御システムの中から、初期費用0円でシステムを導入でき、リスクを少なくスタートできるおまかSave-airをピックアップして紹介します。
(2022年4月調査時点の情報です)

コンビニやスーパーなどの比較的小さな店舗なら「エナッジ」

契約電力目安:50kW以上100kW未満の店舗におすすめ

エナッジのキャプチャ画像

引用元:エナッジ
https:https://enudge.igrid.co.jp/reason

エナッジAiRは、AIによるデマンド予測に基づき、快適な環境を維持しながら空調を自動で管理することができます。 また、遠隔操作・自動化で業務中の負担を減らすことも可能。初期費用ゼロで低いランニングコストであることも特徴。 小型の店舗を運営している企業で、業務負担を軽減して省エネ対策を実施したい場合におすすめです。

飲食店や衣料品店、家電量販店などの中型・大型の店舗なら「EM CLOUD」

契約電力目安:80kW以上500kW未満の店舗におすすめ

EM CLOUDのキャプチャ画像

引用元:EM CLOUD
https:https://em-cloud.com/

EM CLOUDは、エネルギーを見える化し、複数店舗のデータを一元管理することが可能。 実質0円で導入することができ、導入のハードルが低いことも特徴です。 数十店舗をかかえる企業にとっては、コストを発生させることなくすべての店舗に導入することができるため、売上や利益に大きく貢献できるシステムと言えるでしょう。 複数の店舗を一元管理したい、中型・大型のチェーン店を運営している企業におすすめのシステムです。

大型の工場、ホテル、病院なら「おまかSave-Air」

契約電力目安:500kW以上2000kW未満の店舗におすすめ

おまかSave-Airのキャプチャ画像

引用元:おまかSave-Air
https:https://sol.kepco.jp/aircontrol/

おまかSave-Airは、既存の室外機をコンピューターに接続し、利用状況に応じて室外機の自動制御を行うサービス。 初期費用が無料で、月額定額制のサービス料金で利用が可能で、空調環境の快適性と省エネを両立を目指すことができます。 年間電気使用量が1,000MWhを超える大型の店舗を運営している場合におすすめです

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「エネ監ポータル」では、「自社の範囲に合わせたシステム導入をしたい」、「既存設備の流用がしたい」、 「他社システムとの連携がしたい」、という導入目的に当てはまるシステムを提供している会社を提供会社の分類から1社ずつご紹介します。

ITを軸にしたエネルギー監視システム
クレアビジョンEverGreenVision
クレアビジョン

引⽤元︓クレアビジョン公式サイト(https://clairvision.co.jp/service/ever-green-vision/)

                           

エネルギー監視システム用のソフト開発から、パッケージ化されたシステムの提供までを実施。ITを軸にした価値提供をしています。

EMSの特徴
  • 監視できるエネルギーの範囲や機能にほとんど制限がない
  • 既存計器や安価な機器も組み込める
  • 電気や水・ガスなどのエネルギーを計測できる
  • IoTに関連した機能により故障予知や原単位管理も可能
導入後サポート
充実した監視システム
マクニカKisenseⓇ
マクニカ

引⽤元︓マクニカ公式サイト(https://www.macnica.co.jp/business/energy/products/136384/)

マクニカは世界中の先端テクノロジーを組み合わせた提案・販売を得意とし、技術商社としての立場を確立してきた企業です。

EMSの特徴
  • 世界的に多数の導入実績があるEMS
  • センサーを中心に扱っている企業のため、知識力が高い
  • データレビューのサービスがあり、導入が無駄にならない
  • Windowsの操作に似た操作感で直管的に使える
ガスと電気の総合自動制御システム
東京ガスエネルギーサービス
東京ガス

引⽤元︓東京ガス(https://eee.tokyo-gas.co.jp/service/energymanagement/detail.html)

ガスと電気を対象にした自動制御によるエネルギーマネジメントシステムを提供。気象情報データと連動させた計画運転も可能です。

EMSの特徴
  • 遠隔での監視・運転制御により省コストを実現
  • 室温に応じた省エネ運転を室外機の遠隔制御により自動で行う
  • 遠隔監視により故障予知や省エネ運転なども可能

【選定条件】
「エネルギーマネジメントシステム」としてピックアップした事業者について:2023/6/30時点、「エネルギー管理システム」「エネルギーマネジメントシステム」「エネルギー監視システム」でgoogle検索を実施し、100位以内に表示された事業者52社から選出。
「自社の範囲に合わせたシステム導入をしたい」「既存設備の流用がしたい」「他社システムとの連携がしたい」「複数メーカーの機器を一元管理したい」という要望に応えられる事業者の内、各業種の分類から実績数が明確かつ多い企業をおすすめとして掲載しています。